これまでの道
初めての就職先、和食の世界でよくある話が毎日繰り返され心身ともに疲弊し、恐怖で洗い物さえできなくなっていました。そんな時状況をすべて理解し、何も言わず、何も聞かず一杯の椀物を作ってくれた方がいました。その椀を見て涙が溢れ、口にしてさらに涙が溢れてました。
椀物一つで人の心を涙が溢れるくらい温かくすることができるのだと痛感した瞬間でした。
これが私の料理の原点です。
そして時は過ぎ、2002年4月に大阪都島のマンションの一室で「完全貸し切り」「完全予約制」でシェフが一組のためだけにコース料理を作るという当時ではかなり斬新なアイデアでスター トした飲食店「NAGOMI」がスタート。
そのアイデアと最高のロケーション(大阪城と堀、大阪 ビジネスパークまですべてが窓から一枚の絵画のように見える場所)との相乗効果により、テレビ・雑誌に掲載され一躍人気店となった。 メディアの影響にてマンションでは手狭になり近くの一軒家(古民家)に移転。すると古民家で若きシェフが腕を振るう一組だけのゆっくりした丁寧なおもてなしがさらにメディアの注目を集め、テレビ、雑誌、新聞とより多くのメディアに取り上げられ一年先まで予約が取れない大繁盛店となる。(TV出演時の動画はナビゲーションの「過去のテレビ出演」をご覧ください)
上 過去に掲載されたメディアの一 部 下 マンションでの店舗のチラシ
その結果、「ミシュランガイドの今後期待されるお店」として掲載され、メディアだけの持ち上げではなく、味とサービスにプロの厳しい目から見ても確かなお店であると証明されることになった。 その後、「料理でのおもてなし」から人の心や体までもてなす「総合的な癒しのおもてなし」へと意識が変化するにあたり理想に近づく店舗へと移転を繰り返し、2017年に兵庫県神戸市 垂水区で、無農薬、無添加の食材を使った体に優しいカフェという身近な料理の提供を開始。 そして2021年に兵庫県多可町に移住し、過去の経験と想いを具現化し2022年 食・心・体が喜ぶおもてなし「NAGOMI CAFE」「おもてなし宿 十大音」をオープン
神戸市垂水区で大正時代の邸宅を使った五色山カフェ チラシ、玄関、店内